臓器培養システムでは、チャンバーの種類を変更することで、小腸や骨格筋など異なる臓器の灌流ができます。
今回は、ラット骨格筋の長期灌流事例を紹介します。
ラット骨格筋短期(7日間)と比較して、間欠的加圧を行うことで、14日間の長期の灌流培養が実現できています。
間欠的加圧(パルス加圧)により、灌流状態の改善がみられる裏付けのデータです。
概要
ラットから大腿骨格筋を摘出し、臓器培養システムにて灌流培養した。加圧システムとの組合せで14日間の灌流培養後も高い灌流率と活性を維持した。
背景と目的
動物個体では解析することのできない、骨格筋単体での解析を可能にするため、活性を保ち、解析可能な状態での灌流培養を目指した。
結果
14日間の灌流培養に成功し、ATP量を維持し、40%前後の灌流率を維持しながら灌流することができた(Fig.1)。
灌流後の組織切片では、細胞核、血管様構造を維持していたことが示唆された(Fig.2)。
これにより、活性を保ち、且つ静脈からの戻り液を解析可能な状態での灌流培養を実現した。
参考文献
Sano, K. et al. J Artif Organs (2019) リンク
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