小腸分野を研究していて、
・細胞で結果が出たのだけれど、動物実験では異なった
・吸収モデル実験を小腸単体で行いたい
・小腸への薬物Doseコントロールを直接行いたい
・上腸間膜静脈から直接サンプリングしたい
といったことはありませんか?
臓器培養システムの小腸用臓器チャンバーなら、ラット小腸灌流実験は意外にも簡単にはじめることができます。
今回はその実験例を紹介します。
グラフや組織切片図入りのPDFはこちらからダウンロードできます。
概要
ラットから小腸を摘出し、臓器培養システムにて20時間の灌流培養後も、蠕動運動を認め、灌流率を維持した。
背景と目的
動物個体では解析することのできない、小腸単体での解析を可能にするため、活性を保ち、解析可能な状態での灌流培養を目指した。
灌流率は、下の式で定義した。
灌流率=静脈からの戻り量(g)/送液量(g)
結果
20時間の灌流培養し、蠕動運動を認め、40%前後の灌流率を維持しながら灌流することができた(Fig.1)。
灌流後の組織切片では、平滑筋、粘膜様組織を維持していたことが示唆された(Fig.2)。
これにより、活性を保ち、且つ静脈からの戻り液を解析可能な状態での灌流培養を実現した。
参考文献
Sano, K. et al. J Artif Organs (2019)
登場した製品
臓器培養システム
Ex-vivo灌流が実現できます。
ラット小腸、ラット骨格筋で実績があります。
そのほかの動物種、臓器もカスタムメイドにて可能な限り対応します。
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